プレイ
https://www.keinartlobre.com/lotusreverie
レコメンド
https://eufree.org/eufree-2023/
レビュー感想
総評としては相当な良作だった今回のデスゲーム。
一口にデスゲームといってもそのかたちは多様だけど、本作はスケールからして格が違う。
今回のデスゲーム参加者は、なんと全人類。
その上、生き残れるのはその中のたった1組だけだ。
とはいえ実際に物語が始まるのはデスゲームの終盤、人類が既に数人になった地点からスタートする。
つまり登場人物は皆、物語開始時点で既に過酷な環境を生き残ってきた人たち。
普通なら右も左も分からない参加者たちが必死に脱出方法を模索したりするけど、今回はあらゆる手を尽くして、それでも脱出方法が見付からない事実を物語の初めから皆が受け入れてる。
そんな彼らが行き着いたのが城での共同生活、悔いのない終末ライフっていうのがまた悲しい。
この手のゲームによくいる反抗的な人もいなくて、主要人物がみんないい人なのも、終末の物悲しさに更に拍車をかけてる。
城での生活描写は日常的なものから、車をビルから落として爆発させてみたみたいな、いかにも終末じみたものもまで様々。
主要人物の性格も皆個性的で、中でもコロンバインは数ある作品群のヤンデレキャラの中でも一番好きになったかも……。
だけどこのデスゲームにはリミットが存在し、一定期間内に誰かに決闘を挑まないといけなかった。
そして生き残りはもう城で共同生活を送る見知った仲間たちだけ……。
そんな絶望的な状況下でも、彼らは決して決闘から目をそらさなかった。
決闘の内容は文字通り実戦の殺し合いで、その戦闘描写も熱かった。
2対2という限られた手札の中で、相手を出し抜く作戦を互いにぶつけ合う。
『ヘブンズ・ロワイヤル』のナルガさながらの高度な頭脳戦だった。
そして隠しルート、ローズの真相……。
ラストのスチルが明るみになった瞬間は、思わず涙腺が緩んでしまった。
ところが実際には物語はまだまだ終わらず(あの感動は一体……)、意味深な伏線を残して1章完結。
一応デスゲーム自体は最後まで終わったので、ここからどう続くのかにも考察の余地がある終わり方だ。
次章も配信され次第プレイしていきたい。
評価A 80点
追記
本作がリリースされて数年が経つけど、次章が出そうな気配は今のところない。
とはいえこの品質で作るとなると、かなりの長丁場になりそうだし、仕方ない。
出るとしても当分先かもしれません。