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レビュー感想
元捜査官で探偵のケネディと、異能力を持つ交霊探偵のミア。
そんなバディが事件を解決していく推理ホラーゲーム。
全4章構成で、4つの事件がプレイヤーに立ちはだかる。
本作は海外製のゲームなんだけど、今までプレイしたものとは雰囲気が大分違った。
具体的には登場人物がみんな口が悪い。
日本にも口の悪い奴ばかり出てくるゲームはあるけど、そういうのとも違う。
それこそアメリカの田舎、レッドステートのような空気感だ。
銃が普通に出てくるのもそれっぽいし、何よりラストの展開は日本ではあり得ない感性だ。
しいて言えば『〇〇の〇2』に近い展開があったけど、あれは悲壮感も描いてるからね。
その一方で同時に日本受けする内容でもあった。
それこそ下手な日本のホラーゲームよりも、余程ド真ん中だ。
捜査中に急に眠ったり、男女のモブ捜査官の話が急に始まったりと、どことなく某アニメっぽさもあった。
ゲーム的には交霊捜査と呼ばれるサイコメトリーを駆使して話を進めていく感じだ。
交霊捜査を発動するには、回数制限がある中で犯人を言い当てないといけない。
そして無事成功させてサイコメトリーが始まると、今度は読み取った映像から証拠探しが始まる。
つまり本来の推理とは逆で、犯人を当ててから証拠を固めていくことになる。
まさに能力ありだからこそ味わえるタイプの推理ゲームだ。
一方で正直どれも能力がなくても解決できそうな事件だったのは、やや拍子抜け。
どうせなら迷宮入りしてる難事件を解決するような話にしても良かったのでは。
……と思ってたら、最終章である4章だけは違った。
犯人側も異能持ちだと判明した時は、心の中で思わず「遂に来た」と喜んでしまった。
期待はしてたけど、まさか本当に能力者同士の推理バトルが始まるとは。
そしてもう一つ、ある叙述トリックが使われるというメタ予想も的中し、悲劇が起こってしまう。
ゲーム性もそれまでの章から一変してホラー寄りに。
推理要素はほぼなくなるけど、緩急があってこの変化にはむしろ好意的。
トゥルーは大団円とはいかずとも綺麗に終わる良作推理ホラーでした。
C 65点
コラム
種明かしをすると、本作は私が日本語翻訳しました。
数あるゲーム群の中から最初にこのゲームを翻訳したことには、色々な意味を感じています。
厳密には最初でもないですが、レビューした中では間違いなく最初です。