Ewige Schlacht レビュー感想

プレイ
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Ewige Schlacht -Erste Geschichte-

本作は『チート戦争リレー』というコラボ作品を元に制作したとのこと。
リレーと名の付く通り、相当数の作者さんの創作キャラたちが一挙に共演する。

そして驚くことに、そのキャラというのは作者本人。
そう言うと人を選びそうだけど、変な内輪ネタは一切ないし、予備知識も不要なので安心してほしい。

一方でこういうのでありがちなのが、他の作者さんに気を遣って無難な展開になったり、コラボキャラが平等に扱われること。
だけどこの話ではルートによってはコラボキャラも普通に敵に殺されるし、キャラの能力にも大分差があって活躍度も違う。
そういった忖度なく制作したことで、その分ストーリーも面白くなってるように感じた。






物語は友情メインのバトルもので、チート戦争というだけあってその規模はかなり壮大。

構成としては前後編に分かれてるんだけど、前編は後編と比べて特殊な点が多い。

まず前編には明確な主人公が存在せず、しいていえば群像劇。
そして登場人物の人数も多くて、名前を覚えるのも結構大変だった。
ストーリーも全体的に素っ気なくて、例えるならデッサンのようなストーリーだ。

そんな感じで前半は色々と特殊だけど、不思議と取っ付きづらさは感じなかったし、純粋に少年漫画を読むような面白さがあった

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Ewige Schlacht -Letzte Geschichte-

色々と特殊だった前編と比べると、後編はストーリーらしいストーリーになった。
主人公も群像劇ではなく、明確にデジタリになった。

結果的に視点が絞られた分、ストーリーは後編の方が面白かった

実はデジタリは前編ではほとんど見せ場のないキャラだったのもあって、突然主人公に格上げされたことに始めは戸惑った。
だけどそんな違和感も、物語の真相が明らかになっていくにつれてなくなっていく。

後編の始まり方も前編の続きからではなく、デジタリの過去編から始まり、仲間との出会いも描かれてるので、導線的にも親切で読みやすかった。






その後いくつかのバッドエンドを通りつつも、ようやく前編の終わりに時間軸が追い付く。

そしてそこからは一気にクライマックス。
バトルは頭脳戦より友情パワーが強めだが、それでも終盤は手に汗握る戦いだった。
思わず最後の方は「誰も犠牲にならないで……」と祈りながら読み進めていた。

だけど現実はそう甘くはなく、このゲームに全員生還ルートは存在しない……。

特に切なかったのがシュルス犠牲エンド。

序盤では敵かと疑う場面も多かっただけに、和解後の別れは余計に辛かった。

ウィンドウカラーが赤から青に変わる演出も、思わず某名作フリーゲームのあれを思い出してしまった。
(本人は意識してないと思うけど)

読後感でいえば、むしろ主人公のデジタリ犠牲エンドの方が良かったな。
正直これをトゥルーにした方が良かったのでは?






評価B 70点

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