プレイ
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LostDragonWorld
人間とドラゴンという二つの知的種族が存在する世界。
その中の異なる地域と時代を舞台にしたRPGシリーズ。
当サイトで取り上げるゲームとしては珍しく、清々しいくらい闇のない、純真な物語だった。
キャラの立ち絵も2頭身で、この物語に合ってるし、センスも感じた。
1作目は話のジャンル的にはポストアポカリプスもの。
コールドスリープから目覚めた旧時代のドラゴンと、現在を生きる人間とがファーストコンタクトを果たす。
主人公は人間に化ける力を得たドラゴンで、次第に人間との共存を願うようになる。
プレイ感想としては、この辺りの人間模様の描写がかなり丁寧だった。
単に人間とドラゴンとの溝を描くだけではなく、貧しくて道を外した盗賊やその娘のエピソードも挟まれる。
最終的には村人と盗賊は和解し、その光景を近くで見ていた主人公もまた、人間との距離を縮める。
「人間を信じたい」という希望と、「人間を信じていいのか」という疑念の中で揺れ、日常を装いつつも絶えず葛藤を抱える感覚がプレイヤーの中にもずっとあった。
一方で後半になると人間ドラマは鳴りを潜め、次第に人間とドラゴンとの戦争の話に移っていく。
正直この辺からラストまではかなり人を選ぶシナリオに感じた。
茶化しの一切ない、まっすぐにシリアスな内容なので、実際にプレイしててかなり気持ちが沈んでしまった。
そもそも本作のギャグ要素は最初の村のストーカーだけだった気がする。
LostDragonWorldⅡ
前作とは打って変わって、2作目は巨悪と戦う勧善懲悪の王道RPG。
敵側にも事情はあるが、それは読める人だけ読めばいいという感じだ。
特筆すべきは本作には少年漫画的なわくわく感が強烈にある。
まず舞台が巨大なドラゴンの骸の背中にできた大地って地点で凄くわくわくした。
ドラゴンの尻尾から手までをロープウェイで移動する場面は、これぞファンタジーという感動さえあった。
一方で本作の雰囲気は全体的にコミカルだけど、その中にはっきりとブラックユーモアの香りがある。
他のRPGではあまり見ない情報の駆け引きもあって、最後まで新鮮な気持ちでプレイできた。
何なら『SHADOWシリーズ』みたいなノリのキャラも出てくる。
いっそ本作は彼がラスボスでも良かったんじゃないかと思います。
一つだけ難点を挙げると、1と2の繋がりがあまりにも薄すぎるとは思いました。
もし続編が出るなら今までの物語が全て一本の線に繋がる完結編に期待したい。
とはいえそのためには時間移動か世界線移動を出さないと難しいかも。
B 70点