プレイ
https://store.steampowered.com/app/1227570/Lotus_Reverie_First_Nexus/
https://keinart.itch.io/lotus-reverie
レビュー感想
総評としては相当な良作だった今回のデスゲーム。
一口にデスゲームといってもそのかたちは多様だが、本作は何といってもそのスケールが違う。
今回のデスゲーム参加者は、なんと全人類。
その上、生き残れるのはその中のたった1組だけ。
ダンガンロンパも世界的事件だったが、デスゲームはあくまでその一要素。
対して本作はデスゲーム自体が全世界規模だ。
とはいえ実際に物語が始まるのはデスゲームの終盤、人類が既に数人になった地点からスタートする。
つまり登場人物は皆、物語開始時点で既に過酷な環境を生き残ってきた人達なんだよね。
普通なら右も左も分からない参加者達が必死に脱出方法を模索したりするが、今回はあらゆる手を尽くして、それでも脱出方法が見付からない事実を物語の初めから皆が受け入れてる。
そんな彼らが行き着いたのが城での共同生活、悔いのない終末ライフっていうのがまた悲しい。
この手のゲームによくいる反抗的な人もいなくて、主要人物がみんないい人なのも、終末の物悲しさに更に拍車をかけてる。
城での生活描写は日常的なものから、車をビルから落として爆発させてみたみたいな、いかにも終末じみたものもまで様々。
主要人物の性格も皆個性的で、中でもコロンバインは数ある作品群のヤンデレキャラの中でも一番好きになったかも……。
だがこのデスゲームにはリミットが存在し、一定期間内に誰かに決闘を挑まないといけなかった。
そして生き残りはもう城で共同生活を送る見知った仲間達だけ……。
そんな絶望的な状況下でも、彼らは決して決闘から目をそらさなかった。
決闘の内容は文字通り実戦、殺し合いだが、その戦闘描写も熱かった。
2対2という限られた手札の中で、相手を出し抜く作戦を互いにぶつけ合う。
ヘブンズ・ロワイヤルのナルガさながらの高度な頭脳戦だった。
そして隠しルート、ローズの真相……。
今までこつこつ溜めてきたローズの好感度ゲージを斬っていく様は、死月妖花を彷彿とさせられた。
ラストのスチルが明るみになった瞬間は、思わず涙腺が緩んでしまった。
だが実際には物語はまだまだ終わらず(あの感動は一体……)、意味深な伏線を残して1章完結。
一応デスゲーム自体は最後まで終わったので、ここからどう続くのかにも考察の余地のある終わり方だ。
次章も配信され次第プレイしていきたい。
A 85点