プレイ
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レビュー感想
タイトル通り本作は魔法少女ものなんだけど、その内容は一言では言い表せない。
それでもあえて言えば、魔法少女ものの皮を被ったヒトコワ。
ゲーム的には戦闘のあるホラー、あるいはホラー要素のあるRPGだ。
プレイした率直な感想を言えば、冒頭からラストまでテンションがバグってる。
特に話のテンポは特徴的で、一般的な物語にあるような緩急が全然なくて、ずっと急展開が続く。
とにかく主人公が命の危険から休まる瞬間がなくて、下手なホラーゲームよりも恐怖を体験できる。
……かと思えばバトルで全て解決していく展開もある。
だけどそれも自分たちが生き延びるための戦いで、アツさは感じない。
正直プレイしてて「何を見せられてるんだ……」と思う時もあった。
しかし同時に、他では味わえない特異なプレイ体験に、不思議と満足感もあった。
類似作を挙げると、以前レビューした『魔法使いまたも死ぬ』に近い。
具体的には終始騒がしいけど、その代わり感情表現が豊かで没入しやすい。
むしろ本作はその方向性をより尖らせてた。
個人的にこのゲームにはまった大きな理由は、デスゲームのノリでRPGをプレイできるから。
単に演出がそれっぽいだけでなく、RPGとは思えない細かい分岐があるのも新鮮だった。
細かい部分では、戦闘開始が「殺しにかかってきた」、戦闘勝利が「命を奪われずに済んだ」なのも好み。
あとこれは今までほとんどない感覚なんだけど、本作をプレイしても作者の年齢や性別を予想できなかった。
例えばキャラの絵を一つとっても、この絵が新しいのか古いのか読めなかった。
今にして思えば、それも本作を魅力に感じた一因だったのかもしれない。
一方でこのゲームには、完成度が非常に高い部分と、いかにも初心者っぽい部分が混在してる。
ここまで能力の振れ幅が大きい作者も珍しいと思ったくらい。
なので一般的な良作のような、「総じて高水準」を求める人にはおすすめしづらい。
そもそもRPGとADVが混在してるため、プレイヤーの母数自体あまり多くないかもしれない。
はまるかどうかはプレイヤーの感性に大きく左右されそうだ。
評価C 60点
コラム
以前の記事で、ネット創作の選ばれ方の一つとして地域を挙げた。
そう書くとマイルドだけど、言い方を変えれば縄張りでもある。
具体例を挙げると、TGFやウディコンは地域色が強いように感じてます。
そしてそういうゲームを当サイトで取り上げる際は、極めて慎重に行ってます。