プレイ
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レビュー感想
このゲームには普段レビューしてる良作たちとは全く異なる衝撃があった。
一言で言えばフリーホラーとプラットフォーマーの融合を見た。
少し身構えるかもしれないが、フリーホラーが好きなプレイヤーや実況者にも十分おすすめの一作だ。
ゲームシステムをざっくり説明すると、過去の自分と干渉してパズルを解いていく。
類似作としては、以前レビューした『Relash』に近い。
だけど本作はナラティブパズルと位置付けられてるだけあって、ただ問題を解いていくだけでは終わらない。
具体的には物語の展開に合わせて、ゲームのルールもかたちを変えていく。
過去の自分と時には協力し、時には敵対することもある。
本作には同じようなステージが何度も登場するんだけど、ルールが変わるごとに攻略法がそれぞれ全く異なるのも面白かった。
中でも衝撃を受けたのは追い駆けパート。
まさかホラーお約束の追い駆けを、こういうギミックに落とし込んでくるとは。
今まで様々なホラーゲームをプレイしてきたけど、恐らくこれは初めての体験だった。
厳密には同じようなギミック自体は他のゲームにもあったかもしれない。
だけどそのギミックをホラーの追い駆けと認識させ、プレイヤーに恐怖を与えてきたのは、多分本作が初めて。
ホラーの追い駆けが誕生して十数年、そのシステムが突如進化してしまった。
この歴史的瞬間を、一人でも多くのホラーゲーム好きに味わってほしい。
一方で短所も挙げると、正直ゲームシステム以外は大味だった。
全体的に既視感のあるものを少しずつ拾ってきて貼り付けたような、そんなつぎはぎ感があった。
あと本作は中国産のゲームなんだけど、演出が西洋のノリで、日本向けの演出ではないかもしれない。
例えばストーリーは西洋特有の「プレイヤーの想像に委ねる」みたいなノリ。
以前のレビューでも何度か書いたけど、個人的にそういう曖昧な話は好みではないので、そこは残念だった。
とはいえ意図して西洋向けにしてるのなら、特に問題はないと思います。
B 70点
コラム
今までにない追い駆けギミックという意味では、ちょうど一年前に公開された『砦~sai~』も新鮮だった。
ざっくり説明するとターン制の追いかけで、言うならばフリーホラー版SRPG。
まだまだ追い駆け、あるいは鬼ごっこには、未知の可能性があるのかもしれない。