https://store.steampowered.com/app/1708870/__Train_No_7/
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レビュー感想

今回取り上げるのは当サイトとしては珍しく掌編。
そしてその内容は、第七号車の席で主人公と訳ありの少女がただ会話を交わすだけ。
そんなシンプルな一幕だからこそ、記憶に刻まれるものもある。
今回は10年以上も昔の旧作レビューだけど、それを感じさせない普遍性の高さがある。
今プレイしても色あせない……どころか、最近作られたと思う人もいそうだ。
とはいえ今との違いももちろんある。
本作には間接的に死に関する描写こそあれど、昨今のような過激な描写や演出は一切ない。
一方でだからスパイスがない訳でもなく、これはこれで尖ってるといえると思えた。
何より評価したい点は、これでもかというほどのまっすぐな感動。
ただし誤解してほしくないのは、本作は物語が特段優れてる訳でもない。
むしろ当時の基準で考えても、話の内容自体はベタ中のベタといえるレベルだ。
そんな本作がここまで感動できるのは、プレイヤーも意識しないような細部の作り込みと配慮にある。
一つ一つの言葉選びが非常に巧みだし、グラフィックや音楽も感動へと集約されていく感じがある。
更に本作はノベルでありながらもちょっとしたゲーム性があり、それも重要なアクセントになってる。
中でもぼやけてた文字が徐々に輪郭を取り戻していく演出は、まさに彼女の境遇そのもの。
物語とゲーム性がパズルのピースのようにぴたりとはまったこの演出は、本当に見事だった。
ちなみに本作のゲーム紹介文には、ちょっとした叙述トリックが仕込まれてる。
この手のギミックに慣れてる人なら、ある違和感を覚えると思う。
とはいえあくまで本作のメインは感動で叙述はおまけ。
プレイ後にゲーム紹介文を再確認して余韻に浸るくらいが丁度良いかもしれない。
評価B 75点
コラム
他にも本作と同時期に出たおすすめのノベルをいくつか挙げてみる。
『Resurrect Moon』『Lost Order-Last Smile-』『アマデウスの願い』。
今プレイするには古さは否めないけど、ノベルが好きならプレイしてみては。

