レビュー感想
今回取り上げるのは久々のデスゲーム。
それも「運営あり、閉鎖空間あり、ループなし」の正統派デスゲームだ。
一方で今回のルールは推理や人狼ではなく……多数決。
そして勘の良い人ならそこで予想がついた通り、本作はキミガシネのリスペクトだ。
感想としては「こういうのでいいんだよ」と言いたくなるデスゲームだった。
本作独自の突出した売りはないけど、そういうのを抜きに評価すれば普通に面白い。
消え残にはそう思わせる普遍性があった。
何よりこういうド直球があった方が、文化として健康だと思う。
具体的な評価としては、キャラ立てがデスゲームの中でも上位に入ると思った。
正直類型的には感じたけど、その割に皆のやり取りをするすると読み進められる。
参加者は皆優しさを持ちつつもどこか冷めてもいるのが、個人的な肌に合ったのかもしれない。
演出やグラフィックも水準以上で、総じて作者の「好き」を感じられるリスペクトだった。
一方で短所としては、いくつかのミニゲームがいまいちだった。
具体的には説得は何度もやり直すのが前提の理不尽なQTEだし、掃除は単調な作業の繰り返し。
もちろん大体は面白かったけど、微妙なミニゲームが出てくる度に没入感が削がれたのも事実だ。
あと探索パートにはほとんど死の危険がなくて、それももやもやした。
本家はメインゲーム以外でも参加者が脱落することがあって、それがゲーム全体の緊張感を生んでた。
だからそれがないのに物足りなさを感じたし、「そこはリスペクトしないんだ」っていう気持ちになった。
あとクリックするキャラグラが棒人間なのは、できれば直してほしいとは思う。
ちなみにこのゲーム、実はまだ完結してません。
そして連載デスゲームといえば完結しないことで有名。
……だけど個人的な勘を言うと、このゲームはちゃんと完結する予感がしてます。
評価B 70点
コラム
上記にも少し書いたけど、最近はド直球のゲームが減ってきてるように思う。
逆に最近増えてきてるものがあって、それらのことを個人的に大喜利系と呼んでます。
具体的には「〇〇をハックして面白いことをやる」みたいな感じ。
そしてそういうゲームが増えてくると、コミュニティが閉鎖的になる印象があります。