PUPPET WILL レビュー感想

プレイ
https://www.freem.ne.jp/win/game/25694

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レビュー感想



2016年に公開された長編RPGが5年の歳月を得てリメイク。

完成度は大幅に上がり、ゲーム的にもプレイしやすくなった。


リメイク前にはなかった斜め移動が実装されたり、他にも高速化やバックログなど、痒いところに手が届くようになったのが良かった。

特にバックログはノベル以外では軽視されがちだけど、一度その良さを知ると未実装だと結構厳しい。
正直ゲーム制作ツールとしてデフォルトで実装してほしいくらい。






ストーリーもリメイク前は曖昧だった部分が色々と補完されたのが嬉しい。

特に追加されたトゥルーではアリスも含めて心残りのない終わり方だったし、関連作の『ThisTimeOnly』との繋がりも明確になった。


一方で敵キャラ達による悪政のシーンも追加されて鬱要素も増えたので、そこら辺は賛否あるかもしれない。



戦闘は前2作の美味しいとこ取りの絶妙なバランスで、演出も相まって歴代最高に熱かった。

久々にプレイして、本作にはストーリー以上にゲームとしての面白さがあると改めて感じました。

そもそもストーリーは王道なので特別尖った要素はない。
設定は練られてるし、ディティールも細かいが、あくまでRPGを引き立てるための物語だ。






ちなみにそういう時に悩むことがあり、それはストーリーが普通でも高評価でいいかどうか。


ただ本作は関連作と合わせると、プレイしたフリーゲームの中で歴代最高のプレイ時間を叩き出してる
(次点は死月妖花)

それにも関わらずプレイ中に苦行を感じることはほぼなかった。
さらっと書いたがこれは相当凄いことだ。

そもそもRPGなのに苦行を感じない時点で相当レベルが高い


そう考えると例えストーリーが尖ってなくても、やっぱり名作なんだろうと思います。






S 90点

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コラム

評価としては非常に高い本作だが、一方で実はそのレベルの作品としては類を見ないくらい荒削りでもあります。

だが実際にプレイしてそれが気になったかといえば、ほぼ全く気にならなかった。


実はそれにはちゃんと理由があって、要は全体的に荒削りなので、そもそも荒削りでもプレイヤーがそれをエラーとして認識しないんですよ。

例えば細部の1ドットまで洗練されたような作品をプレイしてる時に、急に荒削りな場面が出てきたら、恐らく多くの人ががっかりするはず。

そういう意味では荒削りな作風で市民権を得るのも、制作する側のやり方としては一つの手だと思います。