プレイ
https://www.freem.ne.jp/win/game/25746
レビュー感想
TGF2021で『インビジブル』と並んで実質的なグランプリに選ばれた本作。
それもあって完成度は折り紙付き。
未完でこの結果という意味では一番といっていいかもしれない。
ちなみに現時点では4章中、1章までプレイできる。
内容は定番の推理デスゲームもの。
一方で他の同ジャンルの作品と比べると雰囲気が大きく異なる。
まるでおとぎ話のような柔らかな作風で、ぱっと見でこれがデスゲームものだと思う人はほぼいないだろう。
何より参加者達も基本的には皆良い人で、「本当に事件が起こるのか」とか「この中に犯人がいるのか」と思ってしまう。
日常パートでは性格難を見せつけてきたダニエルですら、事件発覚以降は真摯を対応をしてるほど。
とはいえデスゲームものだけあって、キャラの個性は皆強い。
特に本作の場合、グラフィックの完成度の高さも相まって、よりそれが感じられる。
中には他作品のデスゲームものをリスペクトしたであろうキャラもいて、シーリーンは完全に極限脱出シリーズの八代だった。
そして肝心の推理パートの方も意外と面白い。
どちらかといえばグラフィックが売りだと思ってたけど、推理ゲームとしてもしっかり作り込まれてるのは嬉しい誤算だった。
1章はある瞬間に犯人がばんと分かるのではなく、少しずつ犯人候補が絞られていく推理の仕方だったけど、そういうタイプの解き方は意外と珍しいのでは。
しいていえばデスゲームものの華でもある各人の能力が、何かしら推理に絡んできてほしかった。
例えば今回の場合でいえば、被害者の最期の抵抗によって犯人が分かるとかがあってもよかったとは思いました。
とはいえ恐らく次章以降はがっつり絡んでくるはず。
最後に一つだけ難を挙げると、日常パートはもう少し短くしてもいいと思った。
特に探索パートはフラグが全然見付からなかったところがあって、結局諦めて動画で答えを見てしまった。
そこを難しくしてるのは多分作者の意図してないことだと思うので、できれば簡単にしてほしいです。
B 70点