https://www.freem.ne.jp/win/game/15254
実況
https://www.youtube.com/playlist?list=PL_P_LqURxB4Mkoaf0ohtZw0jqiAIsKeKL
レビュー感想
本作は探索ホラーでありつつも、屋内に閉じ込められてることもなければ、謎解きをしたり敵に追い駆けられることもない。
基本は物語を読み進めていくだけで、あえて言うなら見下ろし視点のノベル。
そして肝心のストーリーは、ループもののデスゲーム。
ちなみに今回も旧作レビューです。
本作は様々な変化球を持ちながらも、非常にフリーゲームらしい良作だった。
具体的には華やかさの中に浸食してくる狂気……。
本作からはそれがぞくっとするほど鮮烈に感じられた。
グラフィックもペルソナ風で、不思議とこれがあるとフリーゲームらしさが感じられる。
それも数あるペルソナ風の中でも、ひときわセンスが光ってた。
若さや新しさを直感的に感じ取ったし、あえて言えば「ツールの進化によって生まれた良作」だと思った。
一方でこの時代のフリーゲームは、まだインディゲームの影響を受けてない純血さもあった。
今となっては逆に希少なので、それも含めてプレイをおすすめしたい。
ホラーの面では、デスゲームの中でも人間の恐怖がこれでもかと描かれてる。
描かれ方としては、どろどろとした生々しい恐怖というよりは、エンタメに寄せた無機質な恐怖。
この点は賛否あるかもしれないけど、個人的には人間の描写に生々しさがないといけないとは思ってない。
むしろ本作の場合、エンタメに振り切ってるのが逆に良かった。
確かに細かいツッコミどころはあるけど、勢いで突っ走るこのライトさもまたフリーゲームらしさ。
いっそ会見で言及されてた世界滅亡まで突っ走るのもありだったかもしれない。
デスゲームらしく頭脳戦もそれなりにある。
ミステリーとしても、主人公の死に戻りを通して真実に近付いていく過程が面白い。
総じてエンタメとしての狂気を味わい尽くせる良作だった。
C 65点
コラム
ペルソナ風のグラフィックがフリーゲームらしいと書いたけど、そう感じる一端にはインディゲームの反動もあると思ってる。
具体的には日本のインディゲームでは、主線が細かったり色が淡いグラフィックが流行ってる。
いや流行ってるほどではないかもしれないけど、潜在的なイメージとして定着してる。
もちろん「らしさ」はグラフィックだけで決まるものではなく、あくまで一要因です。