魔法少女ノ魔女裁判 レビュー感想

プレイ

https://manosaba.com/

実況
https://www.youtube.com/playlist?list=PL_P_LqURxB4M3IZu7U21oDyI9ttMwua0k

レコメンド
https://kyua.org/deathgame/

スポンサーリンク

レビュー感想



当サイトとしては珍しく、今回取り上げるのは人気作。

とはいえその内容は毎度お馴染みのデスゲーム。
今回は囚われた魔法少女たちが、そこに紛れる魔女たちを炙り出す推理デスゲームだ。

ちなみに当記事は前半ネタバレなし、後半ネタバレありに分かれてます。






感想としては、令和の時代に逆行したノスタルジーを、この魔法少女ノ魔女裁判から感じ取った

昨今のミステリーノベルといえば、調査するタイプのゲーム性が主流になりつつある。
そんな中でまのさばのゲーム性は、物語を読み進めて選択肢を選ぶだけの、シンプルな推理ノベル。

他にもゲーム画面のどこを見てもドットが一切ないのが、私の懐古厨の心をくすぐってきた
まさにこんな感じの美しいキャラグラと非ドットのアートワークを、ずっと待ち望んでた






他に良かったところは、推理パートのゲームバランス。

この手のゲームではワードを選んで反論するのがお約束。
だけどその際にどういう反論をするかは、実際に選んでみないと分からないことが大半。
実際に選んでみたら思ってたのと違う反論だった……なんてことも珍しくない。

対する本作は、ワードを選ぶ前にどういう反論をするか教えてくれるのが親切

かと思えば引っ掛けも用意されてて、攻略難易度は丁度良い塩梅だった。






惜しいと感じたところも書くと、全体的に地味というか……華やかさが足りないと思った。
分かりやすくいえば、演出がデスゲームっぽくなくて、一昔前のノベルみたいな雰囲気
中でもBGMや背景は中世ファンタジーのような地味さで、そのせいで没入しづらかったのも残念。

そして肝心のストーリーは小手先のテクニックを使ったような展開が多い
確かに気概は感じたけど、まのさばに期待されてたのはもっとぶっ刺さる物語だったんじゃないか。
ラストも実はまだ完結ではなく次回作に続く的な終わり方。

総評としては置きに行った感が強くて、読了後は徒労が残ってしまった。

しかくの勿忘草』に次ぐ今年2作目のS評価にも期待してたけど、そう上手くはいかないね。

スポンサーリンク

ネタバレ

ある意味まのさば最大の売りは、往年のデスゲームのリスペクトが随所に仕込まれてること。
デスゲームが好きな人ほど嬉しいネタだし、考察しがいもある。

中でも第一の殺人が『ノアの審判』をリスペクトしてたのは、本当に激アツだったね。
まさか殺されるタイミングや死因まで、完璧にリスペクトしてくるとは。

その後もLGBTキャラが磔にされたり、椅子に座って自ら命を絶ったりと、色々なネタを入れてきた。

だけど段々「使えそうなネタは全部ぶっ込む」みたいな感じになっていく
結果的にはそのことも、小手先のテクニックが多く感じた要因だったと思う。






ストーリーの評価としては、仕込まれたネタ以外に考察の余地がほとんどなかったのが残念。

そしてこれは個人的な感想だけど、ストーリーはループせずに終わった方が評価が高かった。

ループ後は主人公が二階堂ヒロに交代するんだけど、とにかく性格が悪い。
結局後半の主人公には全然感情移入できなくて、読むのが厳しかった。

加えてループしても同じような事件と展開が繰り返されるだけなので、段々だれてくる。
『ダンガンロンパ』が大ヒットしたのは、プレイ時間と事件の数が適切だったからだと改めて感じたな。






評価B 75点

スポンサーリンク

考察

ここからはおまけとして、このゲームの考察を少しだけ書きます。
もちろんネタバレありなので、見たくない人は注意。


まず前提として体験版のレビュー記事では、下記の2つを予想してた。
1つ目は「デスゲームのリスペクトを随所に仕込んでくる」。
2つ目は「主人公の桜羽エマやその魔法にはLGBTが関わってくる」。
結果としては前者は当たりで、後者は別のキャラだった。

……実を言うとこの2つを応用して、「第二の事件はLGBTキャラが磔にされる」という予想もしてた
そして驚くことに、その予想が完全に的中した
ただし被害者は主人公だと思ってたので、そこだけ外れた。
とはいえこれを当てられたのは相当凄いんじゃないかと、自画自賛せざるを得ない。


ちなみに桜羽エマの見た目が男の子だった理由は謎のままなので、せっかくなので考察してみる。

そしてその理由は魔女化前の「魔女を殺す魔法」にあると思った。
つまり魔女化前の「魔女を殺す魔法」は、自身の魔法と女性性が使えなくなる効果だったのかもしれない。

タイトルとURLをコピーしました