プレイ
https://www.freem.ne.jp/win/game/27027
レビュー感想
正直このゲーム、名前で損してる。
そう思うくらい、序盤とクリア後で本作に対する印象は全く変わった。
まずはっきりさせておくと、このタイトルを見た多くの人は「どうせバカゲーなんでしょ」と思いそうだけど、実際にはこのゲームはバカゲーではなかった。
一方で私は本作がバカゲーではないかもしれないことを、実はプレイ前から予想していた。
その時よぎったのは『厨二のセカイ』。
あのゲームのような、後々種明かしのされる物語のにおいが本作からはしたんだよね。
そしてその予想は的中しました。
前半はタイトル通り、オマージュが展開される。
それも「あるあるネタ」や「好きすぎる感」に走ったりせず、ひたすら王道。
彼らはそれぞれ欠点を抱えてるが、5人の友情で一人一人それを克服していくのがメインの話だ。
対する敵の幹部達も曲者揃いで、そこも王道だった。
……正直なところ、個人的には序盤はそこまで面白いとは思えなかった。
毛色は強くないといってもオマージュのノリは人を選ぶし、何より戦闘が辛かった。
実はこのゲーム、戦闘がSRPG。
そのため戦闘時間は一戦一戦がかなり長い。
それもあって、私自身もフリーゲームでSRPGをプレイしたのは今回が初めてでした。
とはいえその中ではまだ戦闘時間は短い方なので、初めてやるSRPGとしてはおすすめかもしれない。
後半に入ると、物語の真相が一気に明かされていったね。
そこで今まで彼らのやってきたヒーロー活動は、実は犯罪に加担する行為だったことも判明する。
しかも彼らは権力者の使い捨てで、いずれ消される運命。
何かあるんだろうなとは思ってたけど、予想以上に壮大な話になってきて、そこは少し意外だった。
てっきり「世界がディストピアだから、せめて夢の中でヒーローをやってる」みたいな、もっと小さな話かと思ってました。
そうして物語はひとまずの終わりを迎える。
ラストで前半の敵の幹部達が仲間になる展開は本当にアツかった。
それだけに、今作だけでは完結してないのはかなり心残りでした。
いつになってもいいので、続きに期待してます。
C 65点