Crystal Rain レビュー感想

プレイ

https://bottle-nasu.itch.io/crystal-rain
https://freegame-mugen.jp/adventure/game_12328.html

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レビュー感想

幼い頃に魔女に誘拐された主人公。
7年の時を経て家族の元に戻るも、自身が魔女になるという理想を忘れられずにいた。

現実世界を拒絶し、今なお異世界に思いを馳せる彼女の行く末は……。

『Resurrect Moon』や『Hello, Good-bye Fairyland』を手掛けた作者の新作。






最近のノベルは「企画こそ重要」「企画で勝負が決まる」といった風潮がある。
作者自身でさえ「どういうネタなら実況されるか」を考えながら創作する人も多くなった。

そんな中でCrystal Rainは、ネットコミュニティの喧騒から切り離されたノベルだった。
それこそ、良くも悪くもフリーゲーム黎明期を彷彿とさせられた。

具体的にはストーリーから演出まで、一貫して古風な作りだ。
「これだ」という分かりやすい売りや展開はなく、むしろその反対に、緻密な世界観と人物描写が描かれる。

そしてこれも古風の一因になると思うので書くと、本作は総プレイ時間が10時間を超える長編ノベルだ。
そのため1時間以下のノベルが主流となった現代では、強烈に人を選ぶだろう。

それでも尚、本作には没入してしまう魅力があり、勢いのままにラストまで完走した。






本作は乙女ゲーでありつつも、この作者さんの創作はそれだけでは終わらない。
今回も壮絶な展開と奇妙きてれつな世界が主人公たちを待ち受ける。

ジャンルとしては現代ファンタジー、あるいはそれに収まらずSFになるかもしれない。
そのため設定が盛られた世界観が好きな人にはおすすめだ。


一方で作者本人も公言してる通り、今作は過去作と比べると色々物足りない印象はあった。
これも時代の流れなのか、それとも次回からまたいつも通りに戻るのか、気になるところ。






B 70点

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コラム

ゲーム自体とは関係ないことをコラムで書きます。

実はこのゲーム、Artemis Engineという見慣れないツールで制作されてる。
このツールのノベルをプレイしたのは初めてだったけど、本作はその意味でもネットの喧騒から切り離されてるように感じたな。

そしてこのゲームのOPやEDには、なんと新人フリコンの曲が使用されてる。
今までチェックしてなかったけど、意外と良い曲でした。