https://rip2.booth.pm/items/4907854
http://xfs.jp/6w6NxT
実況
https://www.youtube.com/@haoxgame/search?query=マーダグラム
レビュー感想
アツマール終了で消える良作第五弾。
本作はえんため大賞を受賞した、アツマール前期を代表するデスゲームもの。
そして個人的な評価を言えば、デスゲームの中では『キミガシネ』に次いでおすすめです。
まず特筆すべきはやはり演出。
ゲーム画面のどこを見ても妥協が見当たらないし、中でもオープニングムービーは本当にカッコ良かった。
それもただ演出が良いのではなく、方向性も色濃く出てる。
デスゲームといえば派手さに加えて、変な茶々が入るのも定番だけど、本作にはその茶々がない。
そしてその空いた部分に、作者のやりたいであろうことが凝縮されてる。
結果、中途半端ではなく鋭利に尖ってるのが伝わってきて、とても好感が持てた。
演出の優れたゲームは数あれど、その中でも頭一つ抜けてる。
そんな印象をこのマーダグラムは強く記憶に植え付けてきた。
ちなみにキミガシネの演出も卓越してるけど、あれは作者が漫画家出身なのもあって、漫画の文法が色濃い。
対する本作は、作者の本業がアーティスト。
使われてる文法も全く違うのか、他にありそうで意外とない新鮮なプレイ感覚が確かにあった。
デスゲームらしい派手さやエンタメ性をを備えてる一方で、裏路地ような大人しさも垣間見える。
まず文章に地の文が多い。
ノベル寄りのものも含めれば結構あるけど、ゲーム寄りの中では割と珍しい。
そして何より意外だったのは、登場人物の繊細さ。
先程も作中に茶々がないと書いたけど、その代わりにあるのが、参加者達の等身大の人物描写。
あくまで誇張はせず、彼らの抱える迷いや恐怖、そして若さを細やかに描写してる。
そう、マーダグラムは『絆輝探偵事務所』と同様、若者をちゃんと若者として描いてる。
だからこそ彼ら彼女らに自然と共感できた。
中でも主人公の心の揺れ動きには、思わず感情移入してしまったほど。
彼女が「いいですよ」と言った瞬間は、演出的には地味だけど、明確にそこが1章最大の山場だった。
今後彼らがどんな成長を遂げていくのか、とても楽しみ。
心の底から続きが出ることに期待してます。
B 75点
コラム
アツマール終了シリーズも今回で最終回。
ちなみに以前レビューした以下の良作も消えるかもしれないので、よければプレイをおすすめします。
『黄昏刻の記憶』
『SNOW~雪とみぞれとお日様と~』
『ダイナシデスゲーム』
『コロシマ サチコちゃん』